誤解された言葉 ―― 「切り捨てるコンサル」と言われて考えたこと
2026/10/01
こんにちは。今回は少し私事から始めます。先日、ある社長からこんな言葉を受けました。
「桜間さんは、社員を次々に辞めさせ、良い社員だけを残すことを考えているのではないか」
言われた瞬間、正直ショックでした。伝え方の至らなさを反省すると同時に、なぜこのように受け取られてしまったのか、深く考えさせられました。立場が違えば見え方が違う――円錐形の例え(上から見れば円、横から見れば三角)を思い出しながら、今回はその「見え方」のギャップについて書きます。
- なぜ「切り捨てる」と受け取られるのか 多くの経営者は「社員を大切にしたい」という思いがあります。一方で現場の業績や役割分担にズレが生じ、時間が経つほど問題が深刻化する。そこに外部の提案(配置転換や採用の見直し、あるいは厳しい評価の導入)が加わると、「不要な人を切る」という短絡的な解釈が生まれやすいのです。
また、私のような外部者は成果を短期間で求められることが多く、現状を可視化して不適合を指摘する場面が増えます。その指摘が「切る」につながるように聞こえてしまうことがある。ここが誤解の起点です。
- 私の本意 ― 「切る」ではなく「活かす」 私は決して「社員を切る」ためのコンサルタントではありません。むしろ、社員一人ひとりが長く活躍できる組織を作ることを目指しています。では、なぜ時に厳しい提案をするのか――理由は明快です。
- 感情だけで判断すると、会社も社員も疲弊する。
- 放置されたミスマッチは、他の優秀な社員のモチベーションを奪う。
- 客観的な基準(役割適合度・成果・行動)を持たないまま時間だけが過ぎると、組織は変われない。
ですから私がするのは「切り捨て」ではなく「最適化」です。適材適所をつくり、育成と定着を同時にかなえる仕組みを作ること。必要ならば配置転換や教育を優先し、それでも改善が見られない場合に初めて次の手を考える――それが順序です。
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見落とされがちな、経営者の責任 誤解が生まれる背景には、経営者自身の言葉不足や基準の曖昧さがあります。例えば面接や評価の前に「どんな人材が必要か」を明確に共有していないと、現場は個人の直感で判断してしまいがちです。結果、採用や評価にブレが生じ、「切るぞ」という誤ったイメージが醸成されます。
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実務で押さえるべき5つのポイント 現場での最適化を進める際、私は以下の順番で動きます。経営者の方はまずご自身の立場でこれらを点検してください。
- 現状の可視化:業務と成果、役割の関係をマッピングする。
- 基準設定:採用基準・評価軸・配置基準を明文化する(感情ではなく行動ベース)。
- 育成設計:OJTと研修、評価フィードバックのサイクルを作る。
- 配置転換の試行:適合度に応じた短期トライアルで適性確認。
- 定期レビュー:一定期間ごとに数値と行動で効果を検証する。
このプロセスを踏むことで、「誰を残すか」ではなく「誰をどう活かすか」が明確になります。
- 最後に――立場が違えば見え方も違う 私たちは皆、それぞれの立場と価値観を持って仕事をしています。外部のアドバイスが鋭く感じられるとき、それはあなたの組織が変わるチャンスの合図でもあります。言葉の受け取り方ひとつで誤解が生まれるなら、もっと丁寧に説明し、対話を深めるべきです。
もし今、あなたが「誰を育てるか」「誰を採るか」に悩んでいるなら、一度現状の見える化をしてみませんか。私の役割は、社員を排除することではなく、社員が活きる場をつくることです。円錐をどの角度で見るかではなく、全体像を一緒に見て、次の一歩を考えましょう。
ご意見やご相談があれば、ぜひ返信してください。対話から新しい見え方が生まれます。
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